近年、スマホ経由でECサイトを閲覧・購入する人も増えています。スマホ対応はどうしていますか?

大谷:メンテナンスが行き届いていなかったスマホサイトを、PCサイトよりも先にリニューアルしました。2017年3月にスマホサイト、同年9月にPCサイトのリニューアルを終えました。ドロワーメニューを置いて使い勝手を良くしましたね。

大橋:リニューアル前のスマホサイトは縦長すぎて、何度もスクロールしなければならない状態でした。ページを短くしてユーザビリティを上げたい、アクセサビリティを担保したいなど、リニューアルで実現したいことが具体化されていたので、我々の方でサポートさせていただきました。

スマホとPC、それぞれで購入されるお客様の比率はどれくらいですか?

大谷:通常時は1:3くらいです。

大橋:スマホとPCを合算すると、アクセスの2/3が女性です。35~44歳くらいのお客様がボリュームゾーンで、その周辺の年代も多く、さらに60~70代のシニア層も、他のネットショップと比べると多めです。

幅広い利用者に愛されながらも、お客様の年代に特徴がありますね。

大橋:使いやすいサイトとして、ご年配の方たちにも愛されている印象があります。「スマホにカード情報を入力するのが不安」「小さな画面に住所を入れるのが難しい」と感じているシニア層は少なくありません。実際、年齢層が上がるほど、スマホ経由よりもPC経由でお買い物される方が多いです。そのため亀田製菓さんでは、スマホでの購入比率が低いのだと考えられます。

シニア層を意識して、サイト作りで工夫されていることはありますか?

大谷:シニアフレンドリーでありたいので、文字の大きさはこだわっています。

大橋:16ポイント以上に設定しています。一般的なサイトは10~12ポイントにしているケースが多いですが、30代後半になると、もう少し文字が大きい方が見やすいなと感じる方が増えます。フォントは游ゴシックで、基本的にはコーポレートサイトと色使いやトーンを合わせています。

そういった数々のテコ入れを行った結果、ネットショップの売上や商品の売れ行きはどう変わりましたか?

大谷:ネットショップ単体のベースの売上は前年比の2倍になりました。11月は某TV番組で取り上げられたこともあり、前年比4倍を記録しました。売れる商品は圧倒的に期間限定モノですね。ECは通常商品よりも、限定感のある商品の方が売れる傾向にあります。

通販というと送料が気になるお客様も多いと思います。送料に関して工夫していることはありますか?

大谷:場合によっては、送料の方が商品価格よりも高くなることがあります。ネットショップでは5000円以上で送料無料、としていますが、ここ1年ほどは期間限定の商品であれば、送料がかかっても気にせず買ってくださるお客様が増えていると感じています。「ここでしか買えないもの」に注目してくださっているのかなと。

最後に、今後、取り組んでいきたいことを教えてください。

大谷:次年度はターゲットを絞って、また新たなお客様も獲得していけたら、と考えています。とくに小さいお子さんにおせんべいを食べてもらえるような仕掛けをしたいですね。また、ネットショップにお客様のレビューを入れたいです。レビュー投稿時のガイドラインをきちんと整えた後に実装できたらと思っています。