12月13日から15日にかけて東京ビッグサイトにて開催されているエレクトロニクス製造サプライチェーン総合展示会「SEMICON Japan 2017」において、アドバンテストは、半導体デバイスの開発現場に、自動化による効率向上を提案する被測定デバイス1個取りのテスト・ハンドラ「M4171」の展示などを行っている。
同装置は、量産用ハンドラと同様の高効率な温度制御機能をポータブルなサイズに収め、半導体開発における温度テストや発熱管理を最適化することを可能としたもの。また、ネットワークを介して、世界中のどこからでも操作を行えるため、オペレータの削減や、複数拠点のエンジニアがシェアすることによる稼働率の向上なども図ることができる。
さらに、一回でさまざまな温度のテストが可能な「マルチモード・テスト・プロセス」や、テストでFail判定されたデバイスを自動で再テストする機能などもフレキシブルに設定することが可能なほか、デバイス表面に直接コンタクトして温度を印加することで、急速冷却および加熱を可能とし、温度サイクル試験の効率を手動テスト比で40%改善することも可能だという。
このほか、同社ブースでは、電子ビーム(EB)を用いてマスクレスで直接パターンを描画できるEB露光装置「F7000」などの紹介も行っている。F7000は、毎年同社ブースにて紹介されているが、今年は、スループットの向上が図られたとのことで、どういったパターンを描画するかにもよるが、時間あたり1枚の処理にかなり近いところまで来ることができた、としていた。EUVの導入が7nmプロセスからSamsung ElectronicsやTSMCが計画しているが、プロセスの微細化が進めば進むほど、露光装置の価格が高くなり、かつマスク枚数も増加、前工程処理もウェハ投入から処理完了までの期間も伸びており、手戻りが発生すれば、さらに製品出荷までの期間が長引くことを考えると、EBの性能が向上すれば、量産、特に多品種少量生産のニーズなどでは、もしかしたら、今後、採用の機運が高まる可能性もあるだろう。