広告以外では、来訪をシミュレーションできる方法として、Googleマップのインドアマップを利用。地下鉄の駅から直結しているため、悪天候でもスムーズにアクセスできるという立地の良さを、実際に地下鉄を降りたところからロビーに入るところまでの様子をインドアマップで見せることでアピールした。

ミルクティーとコラボレーションした授乳服

さらに、Eストアーの別ユーザーとのコラボレーションもはじまっている。ロイヤルパークホテルは水天宮と近いことから、乳児をつれた利用者も多いという。そこで、授乳服専門ブランドのミルクティーとコラボレーション。ホテルに数着の授乳服を用意し、チェックイン時に2着を選んで無料で借りられるというプランが誕生した。

「授乳服というのは、試着が難しいものです。ホテルの部屋というプライベートな空間で試着し、実際に使ってみていただけますし、そのままお出かけしていただいてもいいと思います」と神村氏は新しいコラボレーションの意義を語った。

Facebookフォロワー6,000人を獲得、ネットからの予約増など効果を実感

さまざまな取り組みは、どのような効果をもたらしているのだろうか。宿泊客増という単純な効果を狙ったわけではないため、効果測定は難しいとしながらも、ロイヤルパークホテルとしては手応えを感じているようだ。

「最近は外国からのお客様が多いのですが、その中でも日本人のお客様が増えている気はします。2017年上半期は、インターネットからのご予約は国内が23.9%、海外は12.3%でした。公式サイトへのアクセス数も、Facebookをはじめる前月までは横ばいだったのですが、開始後は順調に増加。2015年と2016年で比較すると、2割ほど伸びています。また、ホテルでイベントを行う時バナー広告を出すのですが、オンラインショップに出したバナーからの申し込みが増えています」と清水氏。

Facebookのフォロワー数は、6,093人(2017/11/7時点)。何かきっかけがあって大きく伸びたというわけではなく、堅実な取り組みで徐々に積み上げてきた結果だ。

今後もFacebook広告を中心としたブランディング強化という流れを維持しつつも、より大きな効果が見込めるように取り組んで行く予定だという。

「評判のよい動画をより積極的に使っていこうという話になっています。また、特にウェディング需要を喚起できるよう、ウェディングフェアの告知などは強化したいですね」と清水氏は語った。