大判プリンタならびに3Dプリンタの開発・製造・販売を展開する武藤工業は10月2日、体温で変形可能なデスクトップ3Dプリンタ用抗菌フィラメントを、2017年12月より販売開始すると発表した。販売予定価格は1.75mm径 1kgで1万4,800円(税別)。

造形物(左)の花びらを体温で徐々に広げていった画像 (写真提供:ユニチカ)

同フィラメントには、ユニチカが開発した感温型の特殊ポリエステル樹脂を使用している。これにより、3Dプリンタで造型を行った後、その造形物の形状を体温や入浴程度の温度で容易に変形することができるという。さらに、形状を変化させた状態で70度前後の高温を与えることで硬化させることができ、それ以降は熱変形が行われなくなるため、加工後の状態の固定化も行える。

また、この材料にファイブヘルツの抗菌材料を1000ppm加えることで、素材表面の抗菌のみならず、造形物が置かれた空間の除菌、防臭効果が期待できるとしている。同社では、この新規素材の活用領域として、病院・介護現場の器材やスポーツ用品のマスカスタマイゼーション、デザイン・設計、教育現場、冶工具の製造などを想定している。

なお、発売に先立ち、同フィラメントは10月4日~6日に開催される「第20回 関西設計・製造ソリューション展」(インテックス大阪2号館 4-32)に参考出展される。