コニカミノルタは9月25日、プレシジョン・メディシン事業の成長戦略の一環として、創薬支援企業である米Invicroの買収に関する契約を締結したと発表した。

Invicroは、高度な数値解析技術、バイオマーカー探索技術に強みを持つ創薬支援のイメージングCRO(Contract Research Organization:医薬品開発支援業務受託機関)で、PET(陽電子放出断層撮影法)イメージング技術を用いた、がん腫瘍部の検出技術やアルツハイマー病の病理画像解析技術を有し、製薬企業にとって付加価値の高い創薬支援、治験・診断支援を、バイオマーカーを軸にして一気通貫的に提供するビジネスモデルを推進してきたほか、AIを活用した先端技術を開発し、3次元デジタルイメージデータを含む情報を管理するデータベースの構築などを行ってきた。

バイオマーカーは、複雑な構造を持つたんぱく質であるバイオ医薬品の開発の効率向上には必須のものとなっており、コニカミノルタでは、今回のInvicroの買収について、すでに買収を明らかにしているAmbry Geneticsとともに、自社のプレシジョン・メディシン戦略の要となるとしており、自社の固有技術である「たんぱく質高感度定量検出技術(HSTT:High Sensitive Tissue Testing)」に、Ambryのグローバルトップレベルの遺伝子診断技術、Invicroのバイオマーカー技術、数値解析技術、画像処理技術、製薬企業への提案力を統合し、新薬開発の生産性向上、ならびに患者のQOL(Quality of Life)向上、国民医療費高騰の抑制などにつなげていきたいとしている。