九州大学は、ヒアリの日本への定着を防ぐため「九州大学ヒアリ研究グループ」を立ち上げたと発表した。

Alex Wild "Insect Unlocked" Program より引用(出所:九州大学プレスリリース)

「九州大学ヒアリ研究グループ」は、九州大学の村上貴弘 准教授(持続可能な社会のための決断科学センター)を代表者として、細石真吾 助教(熱帯農学研究センター)、緒方一夫教授(熱帯農学研究センター)、丸山宗利 准教授(総合研究博物館)で立ち上げられた。2017年5月26日に兵庫県尼崎市に日本で初めて侵入したヒアリはその後、次々に侵入事例が報告され、7月21日には福岡市のアイランドシティでもヒアリが発見されている。ヒアリは一度定着すると根絶が非常に難しく、健康被害や経済被害も膨大になる。同研究グループは、ヒアリの定着を防ぐために、九州周辺でのヒアリと疑わしいアリの同定支援、ヒアリの生態や行動に関する助言や情報提供を自治体や港湾・空港事業者等に向けて行うことを目的としているという。

同研究チームが問い合わせに対応できる事例は「港湾関係、防疫、保健所、学校等での講習会の開催」、「公的空間でのアリ相調査(要旅費・謝金等)」となっており、九州内でこれまで見たことないようなアリを見た、もしくはこれはヒアリではないのか、ヒアリに関する啓蒙活動をお願いしたい、などの要望があれば連絡をしてほしいということだ。なお、「見慣れないアリがいて心配だから調べてほしい」、「自由研究の支援」、「自宅に住み着いたアリ・シロアリ・ハチの駆除」など、個人的なものには対応できないとのこと。

詳細は同大学Webページにて。