Telit Wireless Solutionsは、2017年5月10日から12日にかけて、東京ビッグサイトにて開催されている「Japan IT Week 春 2017」内の「第6回 IoT/M2M展」において、自社が手がけるLTE、無線LAN、Bluetooth、NFC、GPS/GNSS、近距離無線通信の各モジュールの展示を行っているほか、IoTプラットフォーム「deviceWISE」の紹介も行っている。

展示されている各モジュールの中には、2017年3月にNTTドコモの相互接続性試験を完了したLTEカテゴリ1モジュール「LE910-JN1」のほか、LTE Cat.NB1対応の「NE910C1シリーズ」、LTE Cat.M1対応の「ME910C1シリーズ」といった最新の規格に対応済みのものもあるほか、IoT機器向け低消費電力Wi-Fiモジュール「GS2101M/2200M」なども紹介されている。

TelitのIoT市場向けモジュール各種。オートモーティブグレード対応モジュールも用意されている

一方のIoTプラットフォーム「deviceWISE」については、会場に用意されたデモボードの動作をWebブラウザ上で確認できるほか、実際に同社社員が利用しているクルマの各所に取り付けた各モジュールから送られてきた蓄積されたデータなども見ることができ、例えば米国で走っていたクルマであれば、GPSのデータログを活用して、いつ、どこを走っていた、といったことなどをデータベースより引っ張り出してくることが可能となっている。

IoTプラットフォーム「deviceWISE」の紹介用デモ。ネットワークにつながってさえいれば、過去に蓄積した別の情報も引っ張り出してくることも可能

なお、deviceWISEは、相当にカスタマイズが可能であり、同じくIoT/M2M展に出展している「システナ」のブースでは、実際に日本メーカーとして日本語に対応し、日本人が見やすいUIへと変貌を遂げたdeviceWISEの姿を見ることが可能だ。システナブースでは、deviceWISEを組み合わせたさまざまな産業用途、主に工場内での活用に向けたデモを行っており、実際に会場でも、IIoTを中心とした工場でのIoT活用を実現したいという来場者からの相談を複数受けたとしていた。

システナのブースで行われているdeviceWISEを用いたデモの1つ。光センサ(PCモニタ手前の黒い四角い物体)に光が入るとスイッチが入り、ポンプが水の汲み上げを開始するというもの。PCモニタ上の画面がdeviceWISEをベースに作られた監視用の画面。写真だと分からないが、スイッチが入ると、ポンプ画像部分の矢印や水の量などがアニメーションで動き始め、スイッチが切れると停止する、といったことを見ることができる

Telitとしても、モジュールやIoTサービスを提供するベンダであり、自社のみでどうこうというつもりはなく、広がりを見せるIoT市場において、よりよい通信ソリューションが欲しいというユーザーに向けた訴求を今後も図って行きたいとしていた。