朝日生命とキヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は3月8日共同で、非定型帳票に対応した、生命保険の加入時に必要となる健康診断結果の帳票OCRエントリーシステムを構築したと発表した。

朝日生命では、年齢、体重、白血球、赤血球、γGTPなどの健康診断の結果については、これまで人の手で入力していた。これには、各医療機関が発行する健康診断の結果帳票フォーマットがバラバラで、入力する項目がその中の一部に限られるため、スキャナによるOCR処理が難しいという理由があった。

人手による作業は、入力工数以外にも、その項目を帳票の中から探すことも負担になっていたという。

そこでキヤノンマーケティングジャパンは、同社の手書き日本語OCR認識ソリューション「Rosetta-Stone-Components」をベースに、帳票の中から文字列を自動で検知し、該当する文字列を自動で検出、OCR結果を自動抽出する技術を開発した(特許出願中)。

文字列を自動で検知し、該当する文字列を自動で検出、OCR結果を自動抽出する技術を開発

朝日生命は、キヤノンMJが開発したこのシステムを活用し、定型・非定型を問わず複数の書類の一括スキャンを行うとともに、読み取り結果の確認作業を効率化することで、医務査定にかかる業務の削減を実現。これにより、保険契約成立までの所要時間を2割削減したという。

従来のワークフローと新システムを活用したワークフロー

今後、キヤノンマーケティングジャパンでは、非定型帳票に対応したOCRエントリーシステムを、住民票などの公的機関が発行する帳票にも広げていくという。