セコムとKDDIは2月22日、次世代移動通信システム「5G」を、セコムが提供する各種サービスにて活用し、次世代のセキュリティシステムの実現を目指す技術実証を共同で進めることで合意したと発表した。
近年、セコムでは常駐警備員の胸部にウェアラブルカメラを装着し、映像を監視センターに送信するといった取り組みを4G/LTEを用いて行ってきた。これを今回、5Gにすることで、通信速度が向上し、送信映像の高精細化が可能となり、監視センターでの作業効率向上などを図ることが可能になるという。また、ドローンや飛行船を用いた上空からの広域監視なども同社は進めているが、こうした上空からの画像の質の向上につながることも期待できるとしている。
セコムの常駐警備員の胸部に供えられたウェアラブルカメラ(左)と、その映像の様子(中央)。4G/LTEでは粗かった画像が、5Gの高速通信により高精細化が可能となり、顔の識別などができるようになることが期待される。右は頭上からの撮影を行うセコムドローン |
なお、5Gの技術実証の第1弾として、警備員の胸部に設置された監視カメラの画像中継実験を2017年5月より開始するとしているほか、今後、適用範囲を広げていき、災害発生時の情報収集やさまざまな被災地支援活動を想定した実証実験の実施などを進めていく予定とセコムでは説明している。また、KDDIでは、2020年の5Gのサービススタートに向け、今回のセコムとのパートナーシップを皮切りに、さまざまなパートナーとの連携を進めていくとしている。