コニカミノルタは1月13日、車のフロントガラスに3次元で運転手に必要な情報を表示する、3D AR HUD(3次元拡張現実ヘッドアップディスプレイ)を開発したと発表した。

車載用HUDは、前方を見て運転しているドライバーの視野内に直接映像を映し出す技術。現在、採用されているHUDでは車のフロントガラスに映像が表示されるものが主流で、従来カーナビやメーターパネルで伝えていた情報を、ドライバーの視線を前方から逸らすこと無く伝えることができるといった特徴があるが、路上に何らかの情報を重ねて表示したい場合、ドライバーの目の位置がずれると表示したい情報の場所がずれて見えてしまうという問題などがあったという。

今回開発された3D AR HUDは、市街地で40km/hで走行しているときは40m先にあるように、また高速道路で80km/hで走行しているときは80m先にあるように、運転速度に合わせて、違った距離に映像(情報)を表示することができることが特徴なほか、3次元的に映像を表示できるため、センシングで得たヒトや障害物などの情報を、対象そのものの位置に重ねて表示することも可能なため、ドライバーの目の位置によらず正確な映像情報を伝えることが可能になるといった特徴もあるという。

なお、同3D AR HUDは、1月18日から20日にかけて東京ビッグサイトにて開催される「第9回オートモーティブワールド」に参考出展し、車載向け技術とそのコンセプトの提示を行う予定としている。

従来技術(左)では路上に何らかの情報を重ねて表示したい場合、ドライバーの目の位置がずれると表示したい情報の場所がずれて見えてしまっていた。3D AR HUDでは、対象そのものの位置に重ねて情報を表示するAR機能を活用することで、ドライバーの目の位置によらず正確な映像情報を伝えることが可能になった