パナソニックは1月6日、産業向け高出力ダイレクトダイオードレーザ(DDL)のサプライヤーである米テラダイオード社(TDI)の全株式を取得する契約を、2017年1月2日付(米国時間)で締結したと発表した。

近年、自動車産業などでは軽量化、高剛性化、デザイン自由度向上、生産性向上などを背景に高精度・高品質なレーザ加工技術への期待が高まっている。TDIが保有する波長合成技術を用いた高出力DDLは、これらの要求に応える次世代レーザとして注目されている。

パナソニックとTDIは2013年に協業を開始し、2014年にTDIの高出力DDLを搭載したレーザ溶接ロボットシステム「LAPRISS」の販売を開始。また、パナソニックはTDIよりアジア圏主要国における溶接用DDLの独占販売権を取得するなど、両社は開発、製造、販売、サービスなど広範な範囲で協力し、DDLの普及を図ってきた。

今回の買収は、パナソニックのレーザ加工事業をさらに成長させるためにはTDIのDDL技術およびノウハウの獲得が不可欠との認識に至ったことによる。パナソニックは「今後の成長市場であるレーザ加工分野において、両社一体となってDDL技術のさらなる進化を図るとともに、レーザ加工事業をファクトリーソリューション事業における新たな柱として拡大し、パナソニックのB2B事業の成長を加速させてまいります」とのコメントを発表している。