Microsoftは2017年1月5日(現地時間)、コーネル鳥類学研究所が主催する野鳥データベース構築プロジェクト「eBird」の基盤としてMicrosoft Azureが採用されたことを公式ブログで発表した。

eBirdプロジェクトによるツバメの種分布モデル(公式ブログより抜粋)

eBirdプロジェクトは野鳥観測に2,500万時間を費やしてきたが、データ量の急激な増加に伴い、ミドルレンジクラスのHPC(高性能子ピューター)からMicrosoft Azureへ移行。Cortana Intelligence SuiteやAzure HDInsight(Hadoop)を組み合わせることで、北アメリカに生息する700種以上におよぶ野鳥データベース構築に要する期間を3週間から大幅に短縮させた。

具体的には、eBirdが過去14年間にわたって収集した3億5,000万レコードにおよぶデータを、Azure StorageとAzure HDInsightでモデリング。ここではUbuntu上で動作するMicrosoft R Serverを利用し、Bing Mapsを用いて可視化するなど、ワークフローを大幅に改善している。

Microsoft AzureによるeBirdのソリューション(公式ブログより抜粋)

Microsoftはコーネル鳥類学研究所との共同作業により、拡張性や管理性に優れるMicrosoft AzureプラットフォームとOSS(オープンソースソフトウェア)を組み合わせ、eBirdプロジェクトによる技術革新と、コミュニティとの連携による研究および活動の加速を支援すると述べている。

阿久津良和(Cactus)