ルネサス エレクトロニクスは11月16日、IEEE802.1のTSNタスクグループにより規格化が進められているEthernet AVB(Audio Video Bridging)規格の拡張版「Ethernet Time-Sensitive Networking(TSN)規格」に関して、同規格最大の特長となるフレーム割り込み処理に関する規格遵守性、および相互接続性を実証したと発表した。
今回の取り組みは、これまで培ってきたEthernet AVBなどの車内通信に関するノウハウを活用することで、フレーム割り込み処理に関する規格適合性を実証したというもの。同社では、現状の自動車の制御系システムのイーサネットによる置き換えも検討していくとするほか、産業用ネットワークでのTSN活用も検討していくとしちえる。
なお、同実証デモは、11月17日から独ミュンヘンにて開催されている車載ネットワークの展示会「Automotive Networks」にて紹介される予定で、CAN通信メッセージをイーサネット上でトンネリングした上で、さまざまなTSNの特徴を切替えながら確認することができるものとなっているという。また、産業向けTSNのデモも用意。こちらは、さまざまな装置がつながる工場のネットワークを想定した構成で、複数の装置からのトラフィックが混在するネットワーク上で、リアルタイム制御が必要なモータ制御へのTSNの効果を確認することができるものになっているという。