アナログ・デバイセズ(ADI)は10月20日、小型かつ軽量で消費電力が小さく、高水準の精度と安定性を備えたタクティカル・グレードの慣性測定ユニット(IMU)「ADIS16490」を発表した。
ADIS16490はADIのIMUの最上位機種で、長期にわたり培われた知見と、高精度キャリブレーション、フィルタリングおよびセンサー・フュージョンを組み合わせたADIの高性能ジャイロ/リニア加速度MEMSコア技術が凝縮されている。
これらADIのコア技術により、ジャイロの角度ランダム・ウォークと加速度センサーの速度ランダム・ウォークが最も小さな製品を実現したとする。またナビゲーション機器が位置ドリフトを低く維持できるよう、低ノイズ、タイトなアラインメント、振動耐性、広帯域(ジャイロ480 Hz、加速度センサー750Hz)のバランスを入念に考慮して組み合わせることで総合誤差を最小化している。
同製品を用いることで、サイズやコストのから搭載を見送られていた航空、ドローン、マシン制御、高精度測定器などのアプリケーションにおいても、高精度のナビゲーション、位置情報、測位が利用できるようになる。
ADIS16490は現在サンプル出荷中で量産出荷は11月の予定。1000個受注時の単価は1645ドル。また、2016年11月に、ADIS16490 IMUの新バージョン「ADIS16495」および「ADIS16497」のサンプル出荷を開始する予定。これらの製品ではダイナミック・レンジのオプションが拡張され、システム開発時により柔軟な設計ができるようになり、アプリケーションの適応範囲も拡大するという。「ADIS16495」および「ADIS16497」は2017年7月の量産出荷を予定しており、1000個受注時の単価はともに1719ドルとなっている。