米アナログ・デバイセズ(ADI)は6月21日(現地時間)、高精度ジェスチャ認識を単一点検出で行う光学センサ「ADUX1020」を発表した。

ジェスチャ認識は、たとえば、ビルや産業機器向け制御パネルなどのオペレーションにおいて、湿った場所、作業者が手袋をしている場合や制御パネルに手が届きにくい場合など、画面タッチによる使用が困難または危険な状況下などで重要となる。

複数のセンサを必要とする同種の製品では、異なる角度から複数のセンサで対象を認識するため信号を統合するのが困難であり、しばしば誤差が生じる。同製品では、単一点検出を採用したことにより、搭載した機器の信頼性を高めるだけでなく、システム開発に必要な部品点数を減らすことが可能。

また、従来の光学センサの弱点として、直射日光や高周波LED、蛍光灯などといった周辺光の影響を受けやすく、ジェスチャの正確な認識の阻害要因となることが指摘されてきたが、同製品では、強い周辺光を除去する機能を搭載しているため、過酷な照明環境下でも信頼性の高い正確な操作が可能となる。

同製品はすでに量産出荷中で、1000個受注時の単価は3.49ドルからとなっている。

「ADUX1020」の評価用ボード