トヨタ自動車(トヨタ)、日産自動車(日産)、本田技研工業(ホンダ)の3社は、5月26日から27日まで三重県伊勢志摩で開催されている第42回先進国首脳会議(G7伊勢志摩サミット)で各社の自動運転技術を披露した。
トヨタ - 新開発SPAD Lidarを搭載
トヨタは2015年10月に発表した自動車専用道路での自動運転走行を可能とする「Highway Teammate」に続く自動運転システムの第2弾「Urban Teammate」を搭載したLexus LSを提供した。
同実験車は、一般道の自動走行に必要となる歩行者、二輪車、障害物を検知するほか、交差点での右左折や信号機認識、道路規制情報に従い走行することを念頭に開発されており、センサとしてGPSやカメラに加えて、周囲の距離画像計測機能を備える新開発のSPAD Lidarを搭載している。今後は、2015年12月に発表した地図自動生成システムや人工知能などを追加搭載し、より複雑な交通環境下で自動運転の実験を実施していく予定だ。
日産 - 遠方まで360度視野を持つカメラシステム
日産は自動運転技術「プロパイロット」を搭載した車両を披露。同車両は100%電気自動車(EV)である日産リーフをベースとし、ミリ波レーダー、レーザースキャナー、カメラ、専用のHMI(ヒューマンマシンインターフェイス)を装備。欧州連合(EU)のドナルド・トゥスク議長が試乗したサミット専用車両には、高精度な3次元計測により車両周囲の物体との距離を把握可能とする小型・高性能レーザーと、遠方まで360度視野を持つ8カメラシステムが搭載された。
ホンダ - 自動運転車に加え燃料電池車も提供
ホンダは自動運転車「AUTOMATED DRIVE」に加え燃料電池自動車「CLARITY FUEL CELL」を提供。また、伊勢志摩サミットの開催に合わせて設置された国際メディアセンター内の日本国政府広報展示スペースでは、パーソナルモビリティ「UNI-CUB β」、超小型EV「MC-β」などを紹介した。