STマイクロエレクトロニクス(ST)は、4月20日から22日まで幕張メッセにて開催されている「TECHNO-FRONTIER 2016」にて、IoTをテーマとしたブースを出展。Bluetooth Low Energy(BLE)メッシュネットワークのデモンストレーションを披露している。
STのデモンストレーションは3階建の住宅を模しており、照明制御モジュール、照明スイッチ、サーモスタット(環境センサ)、防犯センサ(モーションセンサ)、タブレットという構成。タブレット以外の各デバイスはそれぞれ、Bluetooth Smart対応のネットワークプロセッサ「BlueNRG-MS」、BLEプロセッサ「X-Nucleo」および低消費ARM Cortex-M3マイコン「STM32L152」を使用し、アプリケーションに応じたセンサ類などと組み合わせている。
メッシュネットワークではノード間で接続しているため、例えば2階の照明スイッチを操作すると、1階と3階の照明も連動してオンオフが切り替わる。また、各デバイスをタブレットでモニタ/操作することが可能で、室温の設定を変更できるほか、防犯センサが作動した場合はタブレットでアラーム音が鳴るようになっている。
Bluetoothの通信距離は10~20mとされるが、メッシュネットワークでは同じネットワーク内の別ノードを経由することで通信距離を延ばすことができるため、建物全体をカバーする事が可能だ。
同ブースではこのほか、IoT長距離無線通信向けのLoRAソリューションを展示。LoRAは15~20kmの長距離無線通信に適しており、低コストで導入できるのが特徴。水道メータや自動販売機、トラックなどのデータ取得に活用可能だ。また、GPS無しで位置情報を取得可能になる予定。展示品はSTM32マイコンとSemtech CorporationのLoRaシールドを使用したソリューションとなっている。
センサ類では、6軸センサ(ジャイロ・加速度)「LSM6DSM」が注目。通常モード時で0.45mAの低消費電力を実現し、スマートフォンやドローン、ウェアラブルデバイスをはじめ、VRやARのヘッドマウントディスプレイなど活用範囲は広い。