ESSPRIDEは、20~50代の会社員を対象に実施した「社内コミュニケーションにおけるおやつの効果」をテーマとした調査の結果を公表した。調査は、全国の20~59歳で、職場でおやつを食べられる環境にある会社員(中間管理職の男女各150人および一般社員の男女各150人、計600人)を対象に、FULAがインターネットを通じて9月7日~9日に実施したもの。

職場で就業時間中に、お菓子や軽食などのおやつを食べることができるかを尋ねたところ、「できる」が72.6%、「できない」が17.1%、「どちらともいえない」が10.3%であり、約7割の企業では仕事中におやつを食べることが認められているという(単数回答 n=2,899)。

就業時間中におやつを食べることができない理由では、「就業規則で禁止されているから」が最多で約半数の47.7%だった。次いで「周囲におやつを食べる人がおらず食べにくいから」が34.9%であり、禁止されてはいないものの他の社員がおやつを食べないので自分だけでは食べにくいという回答者が多い。同様に、「上司や先輩の目が気になるから」(17.8%)、「部下の目が気になるから」(8.1%)という周囲の目を気にする回答もあった(複数回答 n=495)。

就業時間中におやつを食べることができない回答者に仕事や会社に対する不満を尋ねると、「ストレスがたまる」が39.8%と最も多く、2位には「リフレッシュする時間が無い」「休憩が取りにくい」が23.2%で同率となった。仕事中におやつを食べられない職場では、息抜きをしにくいことが社員の不満となっているようだと同社は分析する。

仕事中におやつを食べることがあるかを尋ねたところ、「食べる」と答えた回答者の割合は、男性で「毎日食べる」が13.3%、「時々食べる」が51.0%で合計64.3%に上り、女性では「毎日食べる」が31.3%、「時々食べる」が46.3%で合計77.6%を占めている。

おやつを毎日または時々食べる回答者にその理由を尋ねると、「気分転換のため」が59.2%と最多であり、以下「おなかがすくため」(50.2%)、「疲れを取るため」(46.9%)の順だった。

仕事中におやつを食べる理由

「気分転換のため」との回答者を男女別に見ると、男性が60.6%、女性が57.9%であり、男性が女性をわずかに上回った。仕事中におやつを食べる習慣のある人は、合間に食べるおやつを仕事の活力としている様子がうかがえると同社は見ている。

上司または部下と仕事帰りに酒を飲みに行きたいかを尋ねたところ、中間管理職(上司)からの回答では「行きたいと思う」「行きたいと思わない」がほぼ同数だったが、一般社員(部下)からの回答では「行きたいと思わない」が75.0%に上った。

仕事帰りに部下と酒を飲みに行きたいか

仕事帰りに上司と酒を飲みに行きたいか

上司または部下とのコミュニケーションとして、お菓子をあげたりもらったりすることに対してどのように感じるかを尋ねたところ、「良いと思う」が中間管理職(上司)は82.7%、一般社員(部下)では72.3%に上った。上司・部下ともにコミュニケーションツールとしてお菓子を使うことに、好意的な回答者が多いようだと同社は見ている。

部下とのコミュニケーションとしてお菓子をあげる(もらう)ことに対して、どのように感じるか

上司とのコミュニケーションとしてお菓子をあげる(もらう)ことに対して、どのように感じるか

お菓子をコミュニケーションに活用することが良いと思う回答者からは、「気軽」「ちょっとした心遣いがうれしい」「会話のきっかけになる」といった理由が挙がったという。半面、良いと思わない回答者は、「物で釣るような気がする」「お菓子を食べない人もいる」といった理由を挙げている。

会社や仕事でのおやつに関するエピソードでは、「おやつを通じて職場のメンバーが仲良くなった」「緊張した職場の空気が和んだ」「会議で意見が出やすくなった」「帰省や旅行のお土産のお菓子から会話が盛り上がった」といった回答が多くあったという。おやつはオフィスでの会話を弾ませ、場の空気を和らげる効果があったり、職場の人の意外な一面が見られるきっかけになったりと、コミュニケーションの架け橋の役割を果たしているようだと同社は分析した上で、「仕事でお世話になった人へお礼や感謝の気持ちを伝えたり、いつも頑張っている部下に『見ているよ』というメッセージを込めて、そっとお菓子を渡してみてはいかがでしょうか」と提言している。