オリンパスは6月3日、ロボット技術を用いた治療支援機器の試作機を開発したと発表した。
同社が開発したのは「消化器内視鏡治療支援システム」と「電動多自由度腹腔鏡」の2種類。まず、「消化器内視鏡治療支援システム」は自在に操作できる複数の関節を先端に持つ2本の多関節処置具を消化器内視鏡に組み合わせたもの。大腸などの消化管から病変部を切り取る内視鏡的粘膜下層剥離術への適用が期待されるという。
一方の「電動多自由度腹腔鏡」は、医師が見たい部位を視野内に捉え続ける機能を搭載した腹腔鏡。先端部分に設けた湾曲構造を電動制御することで、対象部位を捉え続けることができる。同機能により、術者が見たい場所を頻繁に調節する手間を省き、手術の効率化を図ることができるとしている。
なお、今回完成した2つの試作機は、いずれも研究開発段階の非臨床用で、販売などすることは出来ない。オリンパスは今後、製品化を目指し開発を進めていくとしている。