「起業」と聞くと、自分は無縁だと思うかもしれない。だが、終身雇用が当たり前の時代が終わりつつある今、起業マインドは現代社会を生き抜く上で重要だ。

成功する起業家について、Business Junkeeが分析した記事「成功する起業家に共通していることは何か?(原題:What Do Successful Entrepreneurs Have In Common?)」を紹介したい。

重要な事は"甘えるな"

起業家を目指しているわけではないにしても、起業家マインドを持っておくことは何かと役に立つ。決められた仕事をやるだけではなく、自ら考えてアイディアを出して工夫や改善を進めたり、ビジョンを示してグループを率いるといった起業家に必要なスキルは、これからの組織が求める人材だからだ。

だが、GoogleやFacebookなどの成功する起業例がある一方で、その何百、何千倍もの数の企業が起業に失敗して消えている。では、成功する起業家の共通点とはどのようなものか? さっそく見てみよう。

記事ではまず、「すぐに得られる満足感に甘んじることがない」を挙げる。

つまり、短期的成功(だけ)ではなく、1年、5年、10年、あるいは20年後を考えて動いているというのだ。走ることに例えるなら、短距離走者ではなく、「マラソンのような長距離走者型を目指せ」ということになる。

長期的なビジョンを持ちながら、短期的な目標に基づいてタスクを達成し、会社を大きくしていくことは容易ではない。

そこで重要になるのが、「自制心」。記事では「特定の目標にブレークダウンして到達しながら、大きなビジョンに向かって進んでいく、これは自制心が要求されることだ」と記している。

一時の満足感に浸り停滞してしまっては、ビジョンは実現しない。もちろん、掲げる目標が大きいほど時間がかかり、自制心が要求される。

次に要求されることは「ビジョンが必要なのは仕事だけではない。人生にも必要だ」ということ。

全てを犠牲にしても仕事だけ成功すれば良いと思いがちだが、成功する起業家はキャリアやビジネス、人間関係、健康、余暇と、ライフスタイル全体に目的意識や目標を持っているという。

幸福感は仕事だけから得られるものではない。起業家に関係なく、うまくいっている人は仕事、プライベート、健康、財務などすべてでバランスがとれている。今一度、自分の人生を多角的に振り返ってみよう。「なんとなく気分がすぐれない」ことの原因がわかるかもしれない。

最後に挙げる点は「目標に向かうための方法を考えること」。

大きなビジョンや夢、あるいは目標があるとして、それを現実のものにするために必要な作業を細かなプロジェクトやタスクとして落としていかなければならない。

これらを明確にしたルートマップを作り、個々のタスクに必要なリソース、資金などを割り出す。記事によると、ここがきちんとできるかどうかは、成功と失敗の分かれ目になるという。