STMicroelectronicsは3月12日、コンシューマー・IoT機器のZigBee機能設計を簡略化する集積型デュアル差動フィルタ「DLPF-GP-01D3」を発表した。

同製品は、最大16個の表面実装型ディスクリート部品を置き換えることが可能で、ZigBee RF4CE準拠機器(セットトップボックス、テレビ、ホームゲートウェイ、警報機、照明など)の基板面積を約35mm2削減する。これにより、基板レイアウトの簡略化や最終製品の筐体小型化の他、空いたスペースへの新機能の追加などが可能になる。

DLPF-GP-01D3は幅広く普及しているGreenPeakのGP540/GP561 RF4CE通信制御用IC向けにインピーダンス整合が最適化されており、DLPF-GP-01D3とGP540/GP561は、信号線やグラウンド線の基板配線の流れに逆らわない短く真っすぐな配線で接続できるため、安価な単層基板へ実装できる。

DLPF-GP-01D3に集積される2つのフィルタが、2400~2500MHz帯域外の周波数を高度に減衰しながら、帯域内の挿入損失と反射損失を低く抑える。また、DLPF-GP-01D3は複数のディスクリート部品を1チップで置き換えできるため、回路設計の簡略化と部材コストの低減を実現する。

1.2mm×3.4mmの実装面積と560μm未満の薄さ(リフロー後)は、GreenPeak GP540/GP561向けのデュアルローパスフィルタソリューションとしては市場最小サイズとなり、フィルタ回路全体を従来の複数のディスクリート部品で構成した基板面積の10分の1未満の面積で置き換えることができる。

DLPF-GP-01D3は11ピンフリップチップパッケージで提供され、単価は5000個購入時に約0.23ドルとなっている。

集積型デュアル差動フィルタ「DLPF-GP-01D3」