リベリアで行われていた、エボラ出血熱の未承認治療薬「ブリンシドフォビル」の臨床試験が中止された。2月4日、国境無き医師団(MSF)が発表した。
同試験は英オックスフォード大学主導のもと、MSFがリベリアで運営するエボラ治療センターで1月上旬より開始されたが、患者数が減少傾向にあったため、隣国シエラレオネの治療センターに試験を編入する検討を行っていた。ところが、「ブリンシドフォビル」を製造するChimerixがリベリアに限らず今後一切の臨床試験に参加しないと発表したため、同治療薬の臨床試験中止が決定した。
患者数の減少は他の臨床試験にも影響を与えているが、MSFはギニアでの抗ウイルス薬「ファビピラビル(商品名:アビガン)」の臨床試験に継続して協力するほか、2月第2週にはエボラ回復者の血漿を用いる試験を開始するとしている。