東芝は1月19日、DNAの増幅・検出・判定までを全自動で行うDNA検査装置「Genelyzer Ⅱ」を同日より発売すると発表した。また、食中毒原因菌14種を2時間以内に同時判定する「衛生管理用検査キット」を4月から販売開始することも明かした。
同社のDNA検査システムは「DNA検査装置」と検査用DNAチップカードを含む「検査キット」で構成される。今回発売された「Genelyzer Ⅱ」は、検体から抽出した核酸サンプルを検査DNAチップカードに添加し装置にセットするだけで、何のDNAかを判定する装置。これまで手作業で行っていた試薬調整や別装置で行っていた増幅操作などを自動化したことにより、2時間以内の判定を可能とする。
「衛生管理用検査キット」は、2時間以内にサルモネラ、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌などの食中毒原因菌14種(22遺伝子)の同時判定が可能な製品。検査用DNAチップカード内に必要試薬類をパッケージ化することで、検査ごとの試薬準備・配合などの手間を少なくするとともに、ヒューマンエラーや結果のバラつきを抑止する。従来の培養法では、菌種ごとに個別の作業や試薬調整が必要で、食中毒原因菌を検出するためには4~5日程度の時間を要していた。
価格はDNA検査装置「Genelyzer Ⅱ」が800万円(税別)、「衛生管理用検査キット」が9500円(税別)。今後、同検査装置で使用する多種多様なキットを販売していく予定としている。