ウイングアーク1stでは、10月10日の大阪を皮切りに、国内の主要4都市で帳票&BIカンファレンス「ウイングアークフォーラム 2014」を開催する。本記事では、ANAインターコンチネンタル東京で10月30日に開催する東京会場の中から、注目のセッションを紹介しよう。

今年で記念すべき10回目を迎える「ニッポン最大級の帳票&BIカンファレンス」

「ウイングアークフォーラム」は、2004年に同社が創業した当時から毎年開催しており、今年で記念すべき10回目を迎える全国3,000名規模のイベントだ。今年は「帳票と情報活用でビジネスが変わる。」 をテーマに、市場動向や帳票&BI製品に関する新しい事例の紹介、さらには帳票系の新しいソリューションなども発表されるという。また、クラウドビジネスへの本格的な参入に向け、東京会場では主軸である「帳票/BIトラック」に加えて「クラウドトラック」も用意されている。

このクラウドトラックの前半は、企業競争力を高め売上に直結するマーケティングデータの活用シナリオなどをメインに、「データドリブンマーケティング:実践編」と「活用編」に分けて紹介する。

[実践編]では「Webログ×CRMデータの分析で行うOne to Oneマーケティング ~ピーチ・ジョンによるプライベートDMP活用の取り組み~」と題して、ピーチ・ジョン 販売本部 通販部 部長の安住祐一氏、ブレインパッド 取締役の安田誠氏、ウイングアーク1st 営業本部 ソリューションビジネス推進部 部長の中土井利行氏が登壇する。

スマートフォンの普及を背景に、Facebook広告の活用やクロスタッチポイントのメディア戦略など常にアグレッシブなマーケティング活動を行うピーチ・ジョン。データ分析のパイオニアとして知られるブレインパッドの支援を受け、データの蓄積から分析、新たな施策の取り組みまでをワンストップで実現する取り組みを始めている。売上全体の65%が通販事業で、その中でも約8割をECサイトが占めるという同社ならではのWeb施策に加え、データ活用における直面する課題や解決方法、さらにはキャンペーンを用いた最新の実証実験結果なども紹介する予定だ。

[活用編]では、ウイングアーク1stの中土井氏が「企業競争力を高めるデータエクスチェンジ、第三者データ活用プラットフォームでデータ活用の新しいステージへ」と題した講演を実施する。

企業のデータ活用はここ数年で活発化しており、経済産業省や総務省など政府主導での取り組みに加え、民間レベルでも「データエクスチェンジ・コンソーシアム」をはじめオープンデータの相互活用に向けた動きが目立っている。こうしたデータエクスチェンジやオープンデータの活用シナリオなどを、リーディングカンパニーならではの視点で解説する。さらに、同社が今後リリースを予定している新サービスのアウトライン紹介も含めた内容になるそうだ。

インサイドセールスに改革をもたらす新ダッシュボードも登場

クラウドトラックの後半は、BI分野における活用方法や業務効率化に役立つウイングアーク1stの新しいダッシュボードに加え、同社のBIツール「MotionBoard」などを実際に使っている企業が、その経験に基づく利便性やメリットについて紹介していく。

従来のBIは、バックオフィスで仮説・検証に使われるケースが多かった。しかし近年、営業のフィールドセールスに加えて、電話やメールを用いたインサイドセールスにも活用され始めている。こうした状況を受け、「次世代ビジネスマンの情報活用術とアスクルに学ぶ業務改革の条件」と題したセッションでまず注目したいのが、新たに提供されるインサイドセールス向けのダッシュボードだ。

インサイドセールスには、ほかの業務のようにマネジメント手法やツールなどが存在せず、結果として個人に依存している傾向がある。また、システム的にマーケティングとセールスが分断されている企業も多く、業務効率化の障壁となっている。そこで同社では、インサイドセールスにおいて目的とアクションが一連の流れでつながるダッシュボードを提供。マーケティングとセールス間の連携もスムーズに行えるという。

さらに、顧客獲得後に必要となるコールセンターのダッシュボード活用事例として、アスクル e-プラットフォーム本部 インフォメーションテクノロジー コラボレーションシステム マネージャーの大平憲一氏が登壇。同社では、SalesforceとMotionBoardの連携で革新的なコールセンターの仕組みを構築しており、クラウドサービス採用のポイントから業務改革に至るまでの経緯、実際の活用事例までを紹介していく。

問い合わせを頂いた方の履歴とインサイドセールスの対応履歴を、タイムライン上で時系列に表現。お客さまに関わる情報を一元的に把握することができます

架電や訪問をするリストの順に表示され、地図情報とも連携。お客さまの情報とこれまでの対応履歴などの詳細をどこでもすぐに確認できます

そのほか、エバーノート ビジネスアカウント マネージャーの積田英明氏と、セールスフォース・ドットコム アライアンス本部 ISVアライアンス部 ディレクターの遠藤哲氏が登壇する「次世代ワークスタイル! Evernote と Salesforce のコラボが生み出す営業スタイルの革新」も注目したい。こちらのセッションでは、EvernoteとSalesforceの連携で生産性向上を実現する「Evernote Business for Salesforce」のライブデモなどを行う予定だ。

最新の導入事例から新しいサービスのお披露目まで、今後のビジネスに役立つ情報が凝縮された「ウイングアークフォーラム 2014」。いずれのセッションも決して期待を裏切らない内容となっているので、帳票/BI/クラウド分野に携わっている方はぜひ参加していただきたい。

なお、本フォーラムへの参加は事前登録制(先着順)となっているため、セッションによっては既に満席となり申し込みできない可能性がある。最新状況については、フォーラムの公式Webサイトを確認してもらいたい。