欧州宇宙機関(ESA)は9月15日、彗星探査機「ロゼッタ」に搭載された着陸機「フィラエ」の着陸探査の第1候補地点を決定したと発表した。
対象の彗星は頭部と胴体が合わさったような形をしており、第1候補となった「J」地点は頭部にあたる部分に位置している。「J」地点は科学的に有意義な発見が特に期待され、他の候補地点よりも失敗のリスクが低いことが決め手となった。
「フィラエ」はロゼッタから切り離された後、自動で降下し、着陸後は銛とアイススクリューで自身を固定し、調査を開始する。調査ではプラズマや磁場の解析を行うほか、表面の温度を計測するという。また、表面を掘ってサンプルを採取する予定で、電波を使用して彗星の内部構造についても調べていく。
着陸日は11月11日に設定されているが、彗星が太陽に近づきすぎる前に着陸しなければならないため、どんなに遅くても11月中旬までに実行に移す必要がある。現在、詳細な着陸スケジュールを調整しており、最終決定は10月14日に下されることとなる。