凸版印刷は9月4日、2人が触れ合った瞬間に写真を撮影する体験型デジタルサイネージシステム「LoveCamera」を開発したと発表した。
同製品は、デジタルサイネージの前で2人が"手をつなぐ"、"肩を組む"、"抱き合う"などして触れ合った瞬間を、デジタルサイネージのカメラが自動的に撮影するシステムである。さらに、デジタルサイネージに接続したプリンタを使用して写真をその場でプリントアウト。イベントに参加した記念として持ち帰ることができる。このように、人と人が触れ合った瞬間を写真にして残すという、これまでにない特別な体験を提供し、イベントを盛り上げるという。
「LoveCamera」は、MIT Media LabのLifelong Kindergarten Research Groupが開発した、導電性のある身の回りのものをコンピュータの入力デバイスにできるイノベーションキット「Makey Makey」を元に、凸版が開発した。「LoveCamera」用に回路を組み直し反応性と操作性を向上させ、さらにデジタルサイネージやプリンタと連携したシステムを構築することで実現したという。具体的には、「LoveCamera」のシステム機器を接続したデジタルサイネージの前で、システム機器につなげた2つのグリップをそれぞれ2人が手に持ち、お互いに触れる。このときに流れる微弱な電流をグリップを通じてシステム機器が感知し、デジタルサイネージのカメラに連携、写真撮影のシャッターを切るという。さらに、デジタルサイネージに接続したプリンタから、撮影した写真をその場でプリントアウトできる。
なお、価格はイベントなどで利用する場合、1日120万円から。この中には、デジタルサイネージや、システム機器などの機材レンタル料、設置費用、ライセンス使用料などが含まれている。9月中旬より本格的な販売を開始し、2015年度には関連サービスを含め約2億円の売り上げを目指すとコメントしている。