Freescale Semiconductorは9月1日、民生および車載アプリケーションをターゲットとするプログラミング可能なワイヤレス充電ICとそれに対応するリファレンスデザインを発表した。

現在、自動車内において、家庭内と同じように充電とネットワーク接続ができる環境が望まれており、車内ワイヤレス充電の必要性はますます高まっている。また、民生用途においても、オフィスやホテル、空港、その他さまざまな公共空間においてワイヤレス充電システムが配備されるようになってきた。このような状況を踏まえ、車載アプリケーションと民生アプリケーションの両方のニーズを満たす、ワイヤレス充電ソリューションを今回開発したという。

車載ソリューションは、ワイヤレスパワーコンソーシアム(WPC)のQi仕様に完全に準拠した新しい送信コントローラICとリファレンスデザインで構成されている。プログラミングインタフェースは、キーフォブやカーラジオの干渉を避けるといった車載デバイス固有の問題に対応するシステム設計を実現する。エントリレベルデバイスの「MWCT1001A」は、包括的かつ費用対効果に優れたマルチコイルワイヤレス充電送信ソリューションを実現する。プレミアムオプションの「MWCT1003A」は充電機能に加え、近距離無線通信(NFC)やマルチスタンダードサポート、CAN技術といった各種技術を容易に統合できる。具体的な実装方法については、リファレンスデザイン「WCT-5WTXAUTO」で確認できる。また、車載専用ICはAEC-Q100要件を満たし、5Wコイル構成をサポートする。

民生アプリケーション向けは、Qi認証取得済みの送信コントローラIC「MWCT1000」とそれに対応するリファレンスデザイン「WCT-5W1COILTX」で構成されている。5Wシングルコイルアプリケーションに対応し、比類のない性能を実現。市場投入までの時間と部品コストを削減しつつ、設計の柔軟性も維持している。さらに、設計の自由度と機能統合をさらに求めるニーズに対応するため、コントローラIC「MWCT1101」も用意されている。

なお、全製品とも量産出荷中。