日立ハイテクノロジーズは、ユーザーインタフェース「EM Wizard」を搭載し、ユーザースキルを問わない操作性と高品質を実現したショットキー電界放出形走査電子顕微鏡「SU5000」を発表した。

同製品は、ユーザースキルのレベルにかかわらず、目的に応じた観察像を取得することができるユーザーインタフェース「EM Wizard」を組み込んでいる。「EM Wizard」は、操作性を大幅に向上する人間中心設計(エクスペリエンスデザイン)を適用しており、ユーザーが"条件を検討"するのではなく、"表面情報を観察したい"、"材料分布について知りたい"などの"目的を選択"することによって複雑な操作をせずに、観察に必要な条件を自動的に設定できる。一方で、熟練者向けに、従来どおり自由に条件を設定できるフルオペレーションの操作も可能となっている。「EM Wizard」は、初心者やライトユーザーには、高い操作性と各種教育ツールによるスキルアップという価値を提供し、熟練者にはフルオペレーション操作や初心者教育支援などの価値を提供するとしている。

また、試料位置の確認をサポートする「マルチファインダー」などのユニークな機能を搭載するとともに、測定のスループット、データの再現性も向上させている。さらに、幅広い観察・分析に対応するため最大200nAの大電流を確保し、新開発の反射電子検出器や低真空条件での2次電子像取得機能など、今後拡大していくさまざまな材料観察や分析ニーズに対応したハードウェアを備えている。

なお、国内販売価格は5500万円(税抜き)からで、年間200台の販売を見込んでいる。

(左)ショットキー電界放出形走査電子顕微鏡「SU5000」と(右)「EM Wizard」の画面イメージ