住友電気工業(住友電工)は7月17日、従来システムよりも軽くてコンパクトな「冷凍機冷却型超電導マグネットシステム」を開発し、7月から販売を開始すると発表した。
同システムは、質量を従来システム本体の1/4となる100kgに軽量化したほか、寸法も同1/5となる0.8m×0.3m×0.3mまで小型化することに成功。また、永久磁石の検査工程中の磁化特性測定などへの適用を視野に入れて開発されたため、B-Hカーブトレーサ、振動試料型磁力計(VSM)、ハードディスク検査装置などに加えて、磁場中熱処理炉などの製造装置への適用も可能だという。
なお同システムは、振動源である冷凍機を一時停止した状態でも運転でき、振動のない磁場で1.5サイクルの高速励減磁パターンを実現しているほか、従来システムより採用している磁場励減磁速度も5T/30秒から6T/30秒へと高速化が図られており、測定時間の短縮を実現することができるとしている。