Infineon Technologiesは、次世代半導体材料であるSiCおよびGaN-on-Siの研究プロジェクト「NeuLand」が、半導体回路のエネルギー損失を35%削減することに成功したと発表した。

同プロジェクトは、広バンドギャップ化合物半導体を採用し、エネルギー効率とコスト効果に優れた画期的なパワーデバイス」を意味するドイツ語の略語で、連邦教育研究省(BMBF)が総額約470万ユーロの資金拠出を行い、半導体生産用装置ベンダとしてAIXTRONが参加したほか、ウェハメーカーとしてSiCrystal、半導体メーカーとしてInfineonが参加し、SiCおよびGaNベースのデバイスを対象に、パワー半導体のデバイスと生産工程の研究が行われているほか、ソーラー部門のシステム技術に関する専門知識をSMA Solar Technologyが提供して研究が行われている。

Infineonでは、すでにJFETやダイオード(電圧クラス:600V~1700V)でSiC材料をPCやTV、モーター駆動装置のスイッチモード電源向けに使用しており、将来的には、ソーラーインバータ分野での適用も目指しているという。

なお、同プロジェクトの期間は3年間で、独連邦政府の「IKT 2020 – Research for Innovation」プログラムの「パワーエレクトロニクスによる、エネルギー効率の強化(LES)」の一環として研究が進められている。