Microchip Technologyは6月30日、XLP(eXtreme Low Power)テクノロジに対応したPICマイコン「PIC24F GB2」ファミリを発表した。
同ファミリは、最大128KBのフラッシュメモリと8KBのRAMを内蔵しており、IoT(Internet of Things)センサノード、入出管理システム、ドアロックなどのバッテリ駆動アプリケーション、携帯型アプリケーションに適している。具体的には、組み込み設計のデータを保護するための各種セキュリティ機能を内蔵。AES、DES、3DES規格をサポートしたハードウェア暗号化エンジンは、ソフトウェアオーバーヘッドの軽減、消費電力の低減、スループットの向上を達成している。また、乱数生成器はデータ暗号化、復号化、認証に使う無作為な鍵を生成し、セキュリティの強度を高めている。さらに、ワンタイムプログラマブル(OTP)メモリに鍵を格納することで暗号鍵の読み出しと上書きを防ぎ、より強固なセキュリティを実現している。これらのセキュリティ機能により、消費電力を犠牲にすることなく、組み込み機器のデータの完全性を向上させている。加えて、XLPテクノロジにより、動作時電流180uA/MHz、スリープ時電流18nAを実現しており、携帯型アプリケーションのバッテリ動作時間が飛躍的に向上する。そして、USBインタフェースを内蔵し、USBデバイスまたはホスト接続が可能な他、ISO7816対応のUARTも備えており、スマートカードアプリケーションにも適している。また、同社はWi-Fi、ZigBee、Bluetooth、Bluetooth Low Energyの各種認証済み無線モジュールを提供しており、同ファミリを使ったアプリケーションに無線機能を容易に追加できる。
なお、USBありの「PIC24FJXXXGB2XX」とUSBなしの「PIC24FJXXXGA2XX」の2タイプがある。パッケージは、「PIC24FJ128GB204」、「PIC24FJ64GB204」、「PIC24FJ128GA204」、「PIC24FJ64GA204」が44ピンTQFPおよびQFN。「PIC24FJ128GB202」、「PIC24FJ64GB202」、「PIC24FJ128GA202」、「PIC24FJ64GA202」が28ピンSOIC、SSOP、SPDIP、QFN。すでにサンプル出荷および量産出荷を開始している。