NASAはこのほど、今年3月から実施していた次世代宇宙服を決定する一般投票の結果を発表した。これによると、投票の候補だった3つのプロトタイプのうち、「Technology」が全投票の63%に当たる23万3,431票を獲得してトップとなった。テストは今年11月から行われる。
Zシリーズの宇宙服は、火星における活動を目的としたものだ。プロトタイプは今回選ばれたTechnologyのほか、「Society」と「Biomimicry」がある。Technologyは過去の宇宙服に敬意を払いつつ、将来の要素を取り入れたモデル、Societyは遠くない未来の日常服のようなモデル、Biomimicryは宇宙の厳しさに似た環境を描き出すようなモデルだという。
Z-2が前のモデルであるZ-1と比べて最大の進化は、上半身がZ-1はソフトな素材でできていたのに対し、Z-2は固いパーツの複合体になっている点だ。このZ-2の上半身は、惑星外活動で必要とされる耐久性をもたらす。そのほか、肩と腰の関節やブーツが大きく変わっており、ブーツは完全真空環境に対応している。
今後、Z-2はNASAのジョンソン宇宙センターの中立浮力研究所でテストが行われる。