アドバンテストは4月14日、テラヘルツの研究およびアプリケーションの開発向けにテラヘルツ光サンプリング解析システム「TAS7400TS」を発表した。

同製品は、テラヘルツ波の光源や、テラヘルツ波のデータ収集機能などを備えた解析装置である。2013年6月に発売された「TAS7500TS」をベースに、測定方式の変更、性能の絞り込みによって、システム単体で1800万円から(解析プラットフォームの価格は構成により異なる)という手頃な価格を実現した。

機能面では、独自の低ジッタファイバレーザとアナログ信号解析技術により、±0.03%以内の安定した測定再現性を有する。また、既売品のテラヘルツ発生モジュール、およびテラヘルツ検出モジュールと組み合わせて、独自のテラヘルツ分光・イメージング解析プラットフォームを構成できる。テラヘルツ発生モジュールは、帯域別に0.1~4THz対応の「TAS1110」、0.03~2THz対応の「TAS1120」、0.5~7THz対応の「TAS1130」の3種類がラインアップされている。これらのモジュールは「TAS7400TS/7500TS」で共通して使用できる。

さらに、ファイバピグテール型の発生/検出モジュールにより、クライオスタットや自動ステージへの接続など、測定エリアの自由なレイアウトを可能にし、テラヘルツおよび応用アプリケーションの研究開発に最適な環境を構築することができる。これらにより、医薬、バイオテクノロジー、新素材開発など幅広い分野へ展開していくとしている。

テラヘルツ光サンプリング解析システム「TAS7400TS」とテラヘルツ検出モジュールと組み合わせた状態。両モジュール間に測定サンプルを置き、テラヘルツ波を照射して解析を行う