Infineon Technologiesは、実装面積を従来品比で1/6に抑えた高精度電流センサ「TLI4970」を発表した。

同製品は、同社の一体型ホールプローブを使用して通電導体の磁界を検出するホール効果技術をベースに開発されたもの。外部較正が不要かつ±50Aまでの交流および直流電流の測定が可能で、従来は一般的だったフィールドコンセントレータが不要であるため、測定精度の低下につながるヒステリシス効果を回避することができ、高い精度を実現することができるようになっている。

また、差動測定方式の採用により外部磁界に起因する干渉を抑制することができ、この結果、オフセット電流25mAを実現しているほか、温度測定と機械的応力の測定に別々の構造を採用し、両方の変量を動作中に別々に測定することで、効果的な補償を絶えず確実にすることが可能だという。

さらに、SPIのデジタルインタフェースを介した測定データの送信機能を搭載しているほか、差動アンプとフィルタ、信号処理回路などが集積されており、動作電圧で最大600Vまで、過渡過電圧で最大3600Vまでの、直流的に絶縁された測定が可能だとする。

なお、同製品は7mm×7mm×1mmのTISON(Thin Interstitial Small Outline No leads)型SMDパッケージを採用し、すでにサンプル出荷を開始している。また、2014年5月から量産を開始する予定だという。