富士通コンポーネントは3月26日、変調方式としてスペクトラム拡散技術を採用し長距離通信を実現した920MHz帯の特定小電力無線モジュール「MBH7SLZ01」を開発したと発表した。6月よりサンプル出荷を開始する。

同製品は、ARIB STD-T108に準拠した特定小電力無線モジュールで、変調方式としてスペクトラム拡散技術を採用し、耐雑音特性を大幅に向上させることにより、既存の920MHz帯製品に比べ、通信距離を大幅に延長した。今回の試作品では最大8kmまで安定的にデータ転送できることを確認しているという。また、独自のプロトコルを採用し、簡単なコマンドで通信設定が行える。本体にはアンテナを内蔵しており、国内電波法認証も取得予定のため、ユーザーの無線モジュール組み込み開発工数を削減する。さらに、親機と子機の1対1の通信に加え、親機から複数の子機への同報送信の他、中継通信機能も設定により可能となっている。この他、テレコントロールやテレメータ用にスイッチ、センサなどを制御したい場合、要望に合わせたソリューションの提案も行っているという。

富士通コンポーネントの長距離通信を実現した920MHz帯の特定小電力無線モジュール「MBH7SLZ01」