Texas Instruments(TI)は1月16日、10GbpsシリアルリンクアグリゲータICとして、1-8チャネル内蔵の「TLK10081」と2チャネル内蔵の「TLK10022」2品種を発表した。

同製品は、通信、ビデオ、画像処理などの多数の最終製品で、伝送に必要なギガビットシリアルリンクの省線化を実現する。また、バックプレーン、銅ケーブル、光リンク上のデータ伝送のために、ポイントツーポイントシリアルデータストリームのアグリゲーションとデアグリゲーション機能を提供し、高性能FPGAやASIC製品向けの費用と時間がかかるカスタムアグリゲータIPの開発を不要にする。さらに、FPGA製品と比べ、基板実装面積の70%低減を実現する他、所要電源レール数もFPGAの5本または6本に対し、2本に減らすことができる。

そして、ワイヤレスインフラ、スイッチ、ルータ、ビデオ監視、マシンビジョン、高速画像処理、光伝送システムなどの各種機器で、データコンバータとプロセッサからシリアルリンクの直接接続が可能なことから、データ伝送のためのデータリフォーマットを不要にする。「TLK10081」は、最大8本の全二重、1.25Gbpsデータトラフィックケーブルを1本の10Gbpsリンクケーブルにまとめることができ、10mまでの短距離バックプレーンや銅ケーブル、長距離光リンク上でのデータ伝送を可能にする。

この他、「TLK10022」は、4:1、3:1、2:1の双方向シリアルリンク設定をサポート、「TLK10081」は8:1の双方向リンクを管理できる。また、各デバイスは、特別なデータエンコードが不要で、多くのデータ型式をサポートする。さらに、外部マルチプレクサが不要であり、異なる設定のシリアルリンクで、チャネルレーンのプログラマブルスイッチング機能を実現している。これにより、耐故障特性目標を達成しながら、システムの実装所要期間を短縮できる。加えて、先進的なディシジョンフィードバックイコライゼーション(DFE)とフィードフォワードイコライゼーション(FFE)により、銅ケーブルと光リンク上のデータ伝送距離を延長できる。

なお、パッケージは2品種とも13mm角の144ピンプラスチックBGA。価格は1000個受注時で25ドル。評価モジュール「TLK10081EVM」と「TLK10022EVM」は各2999ドル。評価モジュールには、EVMユーザーガイド、GUIソフトウェア、GUIユーザーガイドが同梱されており、システム向けのデバイス設定に利用できる。

TIの10GbpsシリアルリンクアグリゲータIC、1-8チャネル内蔵品「TLK10081」と2チャネル内蔵品「TLK10022」