パナソニックは1月14日、電子部品の基板搭載において、1回の加熱で、はんだ付けと樹脂補強を実現可能な補強材技術を開発したことを発表した。

これまでの補強材は、はんだが接合されるより低い温度で硬化するため、240℃でのはんだ付け後、後工程として補強材の塗布、熱加熱が必要であった。

今回開発された技術では、独自の樹脂配合設計により開発した補強材と、すでに実現されている樹脂強化型低温はんだを併用することで、160℃の1回の加熱で、はんだ付けと補強材の硬化を行うことができるものとなっている。

従来手法に比べ低温であり、かつ1回の工程で終えることができるため、プリント基板のそりを抑制することができるほか、耐熱の低い部品の利用や薄い基板への実装が可能となった。

また、補強材の塗布効果により、高い耐落下特性を商品に付与することができるようになったほか、硬化後に樹脂を再加熱することで軟化する特性を有しているため、製造における不良発生時やユーザー故障時における搭載部品の容易な基板からの取り外し、ならびに修理を行うことが可能となっている。

なお同社では、同技術の活用により、商品の耐落下特性や耐温度サイクル特性を向上することができるようになることから、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器での活用が期待できるとコメントしている。