Analog Devices(ADI)は、スポーツやフィットネス用を含む、ポイント・オブ・ケア診断やホーム/セルフテスト健康機器、さらにウェアラブル・バイタルサイン・モニターなどの携帯型ヘルスケア・アプリケーション向けに、高精度かつ低消費電力なメーター・オン・チップ「ADuCM350」を発表した。

同製品は、1チップのスケーラブルなプラットフォームで、ARM Cortex-M3(16MHz動作)や任意に設定可能な各種のセンサ用スイッチ・マトリックスや波形発生回路、ディスクリートフーリエ変換(DFT)エンジンを内蔵しているほか、16ビット精度の160kSPSのA/Dコンバータ、±0.2%精度の電圧リファレンス、および12ビットD/Aコンバータを内蔵したアナログ・フロントエンド(AFE)と、処理用サブシステム、ソフトウェア開発環境を組み合せたものとなっており、外乱のある現場環境にあっても人間の生理学的データを従来以上の精密さで測定することが可能だという。

また、複素インピーダンス・センシングにより、生理学的、生物学的、および電気化学的反応の基本的な検出と詳細な情報取得を高いレベルで可能となっている。

さらに、USB、オーディオ、ディスプレイ、シリアル、およびタッチなどの周辺機器との通信I/Oが付いているため競合製品との差別化を容易に図ることができるほか、迅速な機能拡張を実現することが可能だという。

なお同製品はすでにサンプル出荷を開始しており、1000個受注時の単価は7.50ドル(米国での販売価格)。量産出荷は2014年4月を予定している。

メーター・オン・チップ「ADuCM350」のパッケージイメージ