サードウェーブが3D systemsと代理店契約 - 3Dプリンタがドスパラで買える!

サードウェーブデジノスは12月17日に記者説明会を開催し、3Dプリンタメーカー大手の3D Systemsと正規代理店契約を締結したことを発表した。今後は同社が運営するパソコンショップのドスパラやショッピングサイトなどで3D Systems製の3Dプリンタの販売を精力的に進める。

同社はサードウェーブの子会社として2012年の8月に設立。現在はドスパラが販売する「デジノスPC」「GALLERIA」「デジノスタブレット」など、PC関連製品の製造および流通を主な事業としている。

サードウェーブデジノス PC本部 3Dプリンタ部部長の甲斐元浩氏

記者会見では、同社PC本部 3Dプリンタ部部長の甲斐元浩氏が登壇。同社が3Dプリンタを扱う理由として、国内の3Dプリンタ需要が2014年以降も高まると予測されていることを挙げた。矢野経済研究所の調査データ「3Dプリンタ市場に関する調査結果 2013」のスライドを表示し、2012年は94億円、2013年が140億円以上(見込み)、2014年が200億円以上と順調に推移することを説明した。

また、同氏は3Dプリンタ産業に対する政府からのバックアップも良好であることを触れた。政府は、以前から試作開発に向けた設備投資への助成制度「ものづくり補助金」を実施しており、2013年は予算1000億円であったが、2014年は倍額の2000億円になる見込みだという。そのほか、アベノミクス"第3の矢"に相当する法律として12月初旬に成立した「産業競争力強化法」は、先端技術導入に関する助成として3Dプリンタへの設備投資が盛り込まれている。


同社が3Dプリンタの販売を検討した理由(左)、3Dプリンタ市場に関する調査結果 2013(中)、3Dプリンタを取り巻く国内情勢(右)

同社が販売代理店となることの特徴について、データ作成やプリント環境の構築、クライアントPC、サーバー、ネットワークの構築といったソリューションを提供するほか、企業向けモデルはオンラインサポート体制を整えるとしている。販売ルートは、全国のドスパラ(札幌店、秋葉原本店、横浜駅前店、名古屋大洲店、大阪なんば店、博多店)の店頭販売、同社のオンラインショップ、バートナー会社の3つを計画している。

3Dプリンタのラインアップは「ProJet x60シリーズ」「CubeXシリーズ」「Cube」の3種類。企業向けのProJet x60シリーズは、材料に石膏パウダーを利用する粉末積層型のモデルで、フルカラーで出力できるのが魅力。エントリーモデルのProJet 160、ProJet 260C、スタンダードモデルのProJet 360、ProJet 460Plus、ハイエンドモデルのProJet 660Pro、ProJet 860Proを取りそろえる。また、同社は12月初旬にドイツで開催された「Euromold 2013」で3D Systemsが発表したProJet 4500の販売も予定している。