楽天 代表取締役会長 兼 社長 三木谷 浩史氏(右)、常務執行役員 高橋 理人氏(左)

楽天は11月11日、楽天市場で3日~7日に行われた「楽天日本一セール」で、出店店舗が元値の不当な引き上げを実施していた疑いについて、都内で記者会見を行った。

会見には、楽天 代表取締役会長 兼 社長の三木谷 浩史氏と、常務執行役員の高橋 理人氏が登壇。いわゆる「不当価格表示問題」の説明と謝罪を行った。

今回、問題を起こした店舗は17店舗で、楽天がセールを行う際に出店店舗に対して不当廉売をチェックする承認プロセスを経ることなく、セール品として販売を行っていた。セール品は、いずれも元値を大幅に引き上げて不当な価格表示を行っており、一部ではユーザーが購入したケースもあったという。

同社では、17店舗に対して一律で1カ月のサービス停止処分を下した。先日の会見では「楽天市場からの追放も辞さない」としていたこともあり、甘い処分とする記者の声もあったが、三木谷氏は「中小企業にとって1カ月という期間は資金繰りなどの点でも非常に厳しい処分だと考えている」と語り、処分の妥当性を主張した。

三木谷氏は会見の中で「これまでも、社内で二重価格表示に対するルールは設定していたものの、甘かった点があった。このような事態を招いて申し訳ないと思う。安心に商品を購入できる一層の努力をしていく」と語った。

一部報道で取り上げられた商品のセール参加状況など

約4万2000店舗の調査結果

元値が引き上げられていた商品を購入したユーザーが居た

ユーザーからの問い合わせが続いている

日本一セール専用の問い合わせ窓口を設置

セール問い合わせとは別に、ユーザー問い合わせの窓口を新設する

不当価格については、出店規約で注意を促していた

今回の日本一セールについても、セール登録時に臨時メッセージを表示していた

チェック体制については機械判別で二重価格の判定を行っていた

チェックフロー

今回の問題からチェック体制を見直す

対策1。元値の表記を限定する

現在は多数の表記が存在する

対策2。通常販売価格の販売実績をもとにモニタリング

対策3、4。セール開催にあたって運用の厳格化

サービス停止処分店舗の詳細。店舗名は非公開