Texas Instruments(TI)は10月29日、完全差動およびゼロドリフトの36Vプログラマブルゲインアンプ(PGA)「PGA281」を発表した。

同製品は、ゼロドリフトアーキテクチャにより、オフセット電圧を25μV、オフセット電圧ドリフトを174nV/℃、電圧ゲインを最大128倍とし、システム性能を最適化できる。低オフセット電圧により、全使用時間や全温度範囲にわたり、各種使用条件下で高い安定性を実現している。

また、CMRRは広い周波数範囲にわたって140dB強で、競合製品と比較して、ユニティゲイン時の同相モード信号除去性能を倍増し、電圧変化の計測誤差を最小化した。さらに、内部ゲインがデジタル方式のためプログラム可能な他、出力のスケーリングも可能で、20種類以上のユニークなゲインを選択できる。プログラマブルゲインと減衰により、数mV~20V強の広い入力範囲が可能で、汎用性の高いフロントエンドを実現した。この他、過電圧や過負荷状態を表示するエラーフラグピンにより、信号の監視とクリアな信号の維持を実現している。動作温度範囲は-40℃~+105℃となっている。

なお、パッケージは5mm×6.4mmサイズの16ピンTSSOP。価格は1000個受注時で2.55ドル。また、評価モジュール「PGA281EVM」が用意されており、「PGA281」の機能と多用性の評価を迅速かつ容易にできるとしている。

TIの完全差動およびゼロドリフトの36V PGA「PGA281」のパッケージイメージ