計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは10月23日、オシロスコープ「InfiniiVision 4000X」シリーズ、および「Infiniium」シリーズの現行モデルのすべてに対応したCAN-dbcシンボリックトリガ/デコード機能と、CANシリアルバスを含む、自動車アプリケーションに最適な差動アクティブプローブ2品種を発表した。

オシロスコープは、CANバス物理層のデバッグや信号評価用として、自動車や産業機器の開発において長年にわたり活用されてきたこともあり、今回同社では、CANのシンボルでトリガ条件を指定できるCAN-dbcのシンボリックデコード/トリガ機能、ならびに業界標準の.dbcファイルの読み込みによるメッセージや信号のシンボル表示機能を提供することにしたという。

アクティブプローブはCANの物理層の差動信号捕捉に対応している。今回の200MHz差動アクティブプローブ(AutoProbeインタフェース付き)「N2818A」は、1MΩの高入力インピーダンス、3.5pFの低静電容量を実現しているため、CANバスの測定に最適だと同社では説明している。また、800MHz差動アクティブプローブ「N2819A」は、自動車の電子制御ユニット(ECU)の評価に適しているとする。

なお、価格はCAN/LINトリガ/デコードオプションの「DSOX4AUTO」が17万932円(税別)、オシロスコープ「Agilent InfiniiVision 4000X」シリーズ64万4029円(税別)から。「Infiniium」のCAN/LIN/FlexRayトリガ/デコードオプション「N8803A」は20万8892円(税別)。「DSOX4AUTO」と「N8803A」に搭載している「InfiniiVision 4000X」シリーズおよび「Infiniium」シリーズのユーザーは、最新ファームウェアにアップグレードすると無料で利用できる。なお、200MHz差動アクティブプローブ「N2818A」は24万5255円(税別)、800MHz差動アクティブプローブ「N2819A」は37万3186円(税別)。いずれもすでに、販売および出荷を開始している。

アジレントのCAN-dbcシンボリックトリガ/デコード機能と、CANシリアルバスを含む、自動車アプリケーションに最適な差動アクティブプローブ2品種に対応したオシロスコープ「InfiniiVision 4000X」シリーズ