ストラタシス・ジャパンは10月21日、同日付で東京都中央区にある同社の東京オフィスに3Dプリンタを多数設置したショールームを開設し、併せて同社の事業に関する説明会を開催した。

StratasysのCEOであるデイビッド・ライス氏

ショールームのお披露目に先立ち、StratasysのCEOであるデイビッド・ライス氏が登壇。同氏は現在のグローバルでの3Dプリンタの盛り上がりについて、「Personal」「Augmented」「Alternative」という3つのキーワードを軸にして語った。

「Personal」では、製品の企画や開発に携わる消費者(プロシューマ)が3Dプリンタを広く活用していると説明。同社の子会社で3Dプリンタのエントリーモデルなどを発売するMakerBotでは、プロシューマの有志が製作した3DデータをWebページ上に約1万3000点公開し、すでに220万回ダウンロードされたという。

「Augmented」では製造業で使う機械の部品やサンプル品の製作、「Alternative」では最終製品の製作についての3Dプリンタの利用状況についてそれぞれ言及。通常のものづくりに欠かせない鋳造作業を省けるなど、3Dプリンタによって企業は大幅なコストカットができることを述べた。

このほか、同氏は教育分野での3Dプリンタの利用について、「大学の研究などで3Dプリンタを使った立体物の製作するのは以前からあるが、最近では中学校や小学校にも3Dプリンタが導入され、授業などに取り入れられている」と語り、3Dプリンタの利用用途が拡大していることを強調した。

ストラタシス・ジャパンの代表取締役社長であるエリック・ゴギー氏

続いて、ストラタシス・ジャパンの代表取締役社長であるエリック・ゴギー氏が登壇し、日本における3Dプリンタ事業の現状を語った。同氏は「日本の売上はアジアの中で高い比率を占めている」と事業における日本市場の重要性を語り、続けて「教育、自動車、機械の分野のほか、家電製品の分野でも3Dプリンタが活用されている」と他国との3Dプリンタの活用方法が異なることを語った。

ショールームのお披露目では、デイビッド・ライス氏、エリック・ゴギー氏に加え、アジア太平洋地域&日本担当ゼネラルマネージャーのジョナサン・ジャグロム氏、日本における同社の代理店であるアルテックの片山浩晶氏、丸紅情報システムズの上田史夫氏が登壇してテープカットを行った。

お披露目前に日本式のテープカット

ショールーム内には、同社が発売する3Dプリンタの各モデルを展示しているほか、3Dプリンタで作成したサンプル品なども多数展示されている。営業時間は月曜日から金曜日で、同社の営業時間と同じとしている。