ルネサス エレクトロニクスは10月8日、産業分野やビルディングオートメーション向け32ビットマイコン「RX600シリーズ」である「RX631グループ」に新製品15品種を追加したことを発表した。
これらの新製品は、CMOSカメラモジュールも接続可能なPDC(パラレルデータキャプチャユニット)と128KBのRAMを内蔵しているほか、256KB/384KB/512KBの内蔵ROMバリエーションが用意されている。
また、100MHz駆動で内蔵ROMにノーウエイトアクセスが可能なため、165DMIPSの性能を実現することが可能なほか、USB2.0フルスピード(Host/Function/On-The-Go)、CAN、I2Cおよび多機能な8/16ビットタイマなどの多数の周辺機能を内蔵しているため、白物家電、自販機、宅内用簡易監視カメラなどのCMOSカメラ機能を低コストで容易に実現することが可能だと同社では説明している。
さらに、これら新製品の開発環境として、新たな統合開発環境「CubeSuite+」、統合オンチップデバッギングエミュレータ「E1」および「E20」、フラッシュメモリプログラマなどが提供されるほか、今後、カメラ機能、USB、シリアルなどRX631グループが内蔵する周辺機能を評価する評価用ボード、各周辺機能用ドライバの無償サンプルおよびユーザーが使用条件に則したドライバを容易に作成できるドライバジェネレータ、ユーザーの実使用を想定して作成されたアプリケーションノートおよびサンプルコード、FATファイルシステム、画像処理用ミドルウェアなどの環境整備が行われる予定であり、パートナー企業によるアプリケーションソフトウェア開発支援と合わせて活用してもらうことで、従来開発工程比で約1/3の期間で評価・開発を行えるようになるという。
なお、新製品群のサンプル価格は内蔵ROMが512KB、LQFP144ピンパッケージの場合で890円/個、2013年12月より量産を開始し、2014年6月には月産10万個を予定しているという。