Texas Instruments(TI)は10月2日、高速な自動バス極性訂正機能を備えた低消費電力の半二重RS-485トランシーバ「SN65HVD888」を発表した。

eメータネットワーク、DMX512ネットワーク、産業用オートメーション、HVAC(冷暖房空調)システム、プロセス制御機器などの産業機器では、システム故障につながる配線ミスが発生しがちである。こうした配線ミスの迅速な訂正機能がないと、大規模ネットワークの場合では、生産の遅延による大幅な損害を招く恐れがある。

同製品は、ホットプラグ時に、競合製品と比較して80%高速なクロスワイヤ訂正機能を提供し、76ms未満のバスアイドル時間で、バス極性の検出と訂正を行う。また、標準的な8ピンSOICパッケージで供給されるため、プリント基板の再設計が不要で、標準的なRS-485デバイスをアップグレードする際に、堅牢性と信頼性が向上する。さらに、バス上で最大256本のノードをサポートし、リピータを不要にする。加えて、接触放電が±12kV IEC61000-4-2、電気的高速過渡耐性が+4kV IEC61000-4-4であり、競合製品に比べノイズの多い環境で信頼性を向上させることができる。しかも、レシーバヒステリシスが60mVと競合製品と比較して15%高く、バス配線上のノイズに対する耐性が向上する。静止電流と待機時電源電流が低いため、電池駆動機器に最適となっている。

なお、価格は1000個受注時で1.10ドルから。また、RS-485半二重評価モジュールを49ドルで供給中。

TIの半二重RS-485トランシーバ「SN65HVD888」