アルプス電気は9月12日、フットコントローラ(操作用ペダル)をはじめとした各種機器での角度検出用にロータリセンサ「RDCC0」シリーズを開発し、8月より量産を開始したと発表した。

ミシンや楽器、アミューズメント機器などにおける各種フットコントローラにおいては、踏み込んだ角度を正確に検出する必要がある。位置や角度の検出には、メカニズムの移動量を正確に検知する高い精度と、長期での継続使用を前提とした、高い耐久性を持つロータリセンサが求められている。従来のロータリセンサは、接触状態で検知する抵抗式が多く、同タイプのロータリセンサは、しゅう動により発生する摩耗やノイズなどの影響により、高精度化や長寿命化に限界がある。このため、長寿命や高精度が求められる機器においては非接触による角度検出が可能なロータリセンサのニーズが増えている。

同製品は、高精度磁気素子を用いることで、正確な角度検出を可能とし、リニアリティは±2%を実現。さらに、非接触であることから接点部の摩耗などがなく、一般的なロータリセンサの寿命がおよそ100万サイクルなのに対し、1000万サイクルの長寿命を達成した。また、製品の側面にはネジ止め穴とコネクタ接続端子を配置し、セットへの組み込みの際、基板レスでの接続が可能。これにより、はんだ付け工程の削減とセット設計の自由度向上に寄与するとしている。

なお、サンプル価格は1000円。9月より月産1万個体制に引き上げる予定。開発は同社 技術本部 古川工場(宮城県大崎市)、生産は大連アルプス(中国大連市)で行われている。

アルプス電気のロータリセンサ「RDCC0」シリーズ