米・アドビ システムズは9日、Photoshopを使用したWeb制作およびモバイルデザインのワークフローを合理化する新技術「Adobe Generator」を提供開始したと発表した。本技術を搭載した「Adobe Photoshop CC」および「Edge Reflow」のアップデートは、同日よりCreative Cloudメンバー向けに無償で提供されている。

「Adobe Generator」は、Photoshopをデザインプロセスの中心に据えた、Adobe Photoshop CC、Adobe Creative Cloud、およびサードパーティ製アプリケーションの相互運用性を高めるプラットフォーム。同技術を利用することで、Photoshop CCでは画像アセットをリアルタイムに作成可能となり、これまでWeb用の画像書き出しに必要だった抽出・トリミング・サイズ変更・書き出しといった作業を省くことができるという。さらに、レスポンシブルなWebデザイン作成に特化した同社のデザインツール「Adobe Edge Reflow」とPhotoshop CCとの連携も強化されており、Photoshopで作成された画像をワンクリックで直接Edge Reflowに読み込めるようになった。Adobe Generatorが備える具体的な機能は以下のとおり。

  • 時間を要するPhotoshopでの作業をなくし、またデザインがデスクトップとモバイルの両方の画面で正しく表示されることを保証するリアルタイムの画像アセット作成

  • Photoshop CC内でタグ付けしたレイヤーとグループは、自動的にリアルタイムで指定したファイルフォーマットの個別のファイルに保存および更新

  • Retinaディスプレイ向けのサイズ設定やさまざまなレベルの圧縮度など多様なオプションと共に、レイヤーをJPEG、GIF、あるいはPNGに書き出すことが可能に

  • Edge Reflow CCではワンクリックで画像やテキストを含むPhotoshop CCのアセットをEdge Reflowに直接読み込めるため、手作業による操作を減らしレスポンシブなデザイン作成を直ちに開始可能に

なお、Adobe GeneratorプラットフォームはJavaScript APIを使用しているため、サードパーティ製アプリケーションおよびサービスのデベロッパーもこのようなPhotoshop CCと統合できる類似ツールを開発可能となっているという。Adobe Generatorの詳細については、「Adobe TV」にて。また、Photoshopにおける新しいワークフローについての具体的な説明は「Adobe Photoshop Magazine」でも紹介されている。