Infineon Technologiesは4月30日(独時間)、パワー半導体のベースプレートとヒートシンクの接触抵抗を削減した熱伝導材料(TIM)の開発と商用化に成功したと発表した。
すでに同社の「EconoPACK +」の新型となるDシリーズにおいて、TIMを使用することでモジュールとヒートシンク間の熱抵抗を20%抑えることが可能なことを確認しており、これによりモジュールの製品寿命と信頼性の向上が可能になるとする。
また、現在、カスタマからの需要閣外を背景に、TIMの適用範囲の拡大を計画しているとしており、具体的には、2014年第1四半期には、「62mm」パッケージと同じ製品グループである、「EconoDUAL 3」「PrimePACK 2」にTIMを事前に塗布した形で提供するほか、2014年上半期末までには、「EconoPACK 4」と「PrimePACK 3」のモジュールのほか、「Econo 2/3」のモジュールも、TIM対応となる予定で、さらに2015年にはTIMを採用した製品シリーズ「Easy 1B/2B」、「Smart 2/3」、「IHM/IHV」の提供開始を予定しているとする。
さらに、需要増への対応能力を確保のため、ハンガリーのツェグレードにある、パワーエレクトロニクス向けのバックエンド拠点にて、TIMをモジュールに塗布するための生産ラインを開設。TIMのモジュールへの塗布は、ステンシル印刷工程を用いて行われるほか、加工工程には、精巧な品質保証手順を採用することで、モジュールとヒートシンクの接合部に空気が閉じ込められる状態を防ぐことができるという。