アドビ システムズは7日、都内で開催した「Adobe Create Now MAX 2013速報イベント」にて、写真編集ソフトの最新版となる「Photoshop CC」の新機能についてデモンストレーションを行った。Photoshop関連のデモンストレーションコーナーを担当したのは、同社の写真編集ソフトの担当者である栃谷宗央氏。「PHOTOセッション」と題し、「Photoshop CC」から追加される新たな機能について解説した。
「Photoshop CC」は「Photoshop CS6 Extended」を統合
同社の主力製品であるPhotoshopは、通常版の「Photoshop CS●」と、通常版に3D画像のデザインおよび画像解析ツールを追加した「Photoshop CS● Extended」といった形で2製品が展開されていた。今回発表された「Photoshop CC」は、「Photoshop CS6 Extended」の全機能と、2012年12月にCreative Cloud限定で追加された機能、そして今回発表される新機能をすべて搭載した製品となる。
新機能の目玉のひとつは、Photoshopのプラグインとして多くのプロフォトグラファーに支持されているCamera Rawをフィルターとして用いることができる「Camera Raw フィルター」。Camera Raw自体の機能もアップデートされており、パースの崩れた写真をあとから手軽に補正できる「レンズ補正」を搭載。フィルター効果をレイヤーとして扱う「スマートフィルター」と併用することで、元画像を破壊せずに画像編集が行えるようになった。
また、CS2から搭載されている「スマートシャープ」機能をリニューアル。ダイアログ内のプレビュー用ウインドウを拡大して確認をしやすくしたほか、ノイズやハロー効果を最小限に抑えた加工を可能にした。それ以外にも、低解像度の画像を引き延ばして利用するアップサンプリングの品質も向上させたほか、手ブレした写真を修復する「手ブレ補正」機能も追加した。
Lightroomとの連携を強化
ちなみに、栃谷氏はデモの冒頭にて、クラウドサービス「Creative Cloud」で使用可能なソフトには「Lightroom 4」が含まれていることを強調した。Lightroomは、多岐にわたるPhotoshopの機能をプロのフォトグラファー用に絞り込んだ製品で、撮影した大量の写真の管理・編集・共有(もしくは印刷)を一元管理できる。同社では、Lightroomでまかないきれない写真の高度な編集や合成処理に関して、Photoshopで施していくというワークフローを推奨しているということだ。