Microchip Technologyは、同社のLIN製品のラインアップ拡充として、LIN 2.1およびSAE J2602-2に準拠した低消費電力のトランシーバ「MCP2003A」、LINシステムベースチップ(SBC)「MCP2021A/MCP2022A/MCP2025/MCP2050」、LIN SiP「PIC16F1829」を発表した。

これらの製品は、電圧レギュレータ、ウィンドウモード対応ウォッチドッグ タイマ、バッテリ監視出力、MCUなど、デバイスによってさまざまな機能が統合されているほか、高い電磁環境適合性(EMC)およびLINバスとバッテリ電圧ピンで15kVを超える静電放電(ESD)耐性を備えることで、「Hardware Requirements for LIN, CAN and FlexRay Interfaces in Automotive Applications」のバージョン1.3要求を満たすとする。

また、これら製品の一部は、特に車載環境での動作を想定して設計された電圧レギュレータを内蔵しており、バッテリの逆接続条件、+43Vの負荷ダンプサージ、ダブルバッテリによるエンジン始動に耐える事ができるため、過酷な環境においても信頼性の高い通信を確保すると同時に、機能の統合によるコスト削減、設計のシンプル化、ボードスペースの削減も実現するという。

さらにPIC16F1829は、8ビットフラッシュMCU、電圧レギュレータ、LINトランシーバに加え、10ビットA/Dコンバータ、コンパレータ、タイマなどの周辺モジュールも統合し、これらをすべて20ピンSSOPパッケージに収めており、これにより、LIN物理層トランシーバとSBCに容易に接続できるようになるという。

なお、いずれの製品もすでにサンプル出荷および量産出荷を開始しており、LINトランシーバは8ピンSOICおよびDFNパッケージで、SiPは20ピンSSOPパッケージで、MCP2025/MCP2012Aは8ピンSOICおよびDFNパッケージで、MCP2022Aは14ピンSOICおよびTSSOPパッケージで、MCP2050は14ピンSOICおよび20ピンQFNパッケージでそれぞれ提供される。

ブロック図

チップイメージ